大事件の時にメディアやネットで使われる煽動や詭弁の手法

東北関東大震災地震では、メディア等で煽動、詭弁手法の多くが使われた。以下に現時点で見つかった手法をのべていく。

1. 「国民が不安になるようなことを言うな」

これは、いたるところで見られた詭弁だった。政府発表の語尾に必ず「念の為」がついていたのにはじまり、ネットでも、まちBBSの福島県、宮城関連スレッド mixiの被災者関係のコミュニティ http://mixi.jp/view_community.pl?id=5522501 や、mixiの個人日記や個人ブログのコメントなどでも見られた。ちょっとしたことで「けしからん」と騒ぎたてることで一種の言論統制に近い状態が作りだされていた。

一方でそんな不安を煽るような「けしからん」内容が何故かフランス大使館のホームページに載っていたりする不思議に気がつく人もいたようだ。この詭弁に非常に良い反例を与えてくれるのがこの事件だ

大邱地下鉄放火事件

しかしgoogleで検索しても検討違いの情報しか出てこない上に、Wikipediaの記述も、この事件で多くの死者が出た理由(事件当時に話題になった乗客の異常な行動)にまったく触れていないという情報隠蔽の徹底ぶりが観察された。

Wikipediaに書かれていない内容を補足すると、この火災事件は、乗客がアナウンスでそのままお待ちくださいと言われて、そのまま待ってたら煙で死んだ、という事件だ。乗客はアナウンスを無視して窓を割って逃げれば死なずにすんだ。何故それをしなかったのかの理由がWikipediaにはまったく書かれていない。この理由についてはgoogleで普通に検索しても出てこないが、事件当時に話題になった内容をよく反映した記事は以下で読む事ができる

この情報隠ぺいの徹底ぶりから推測すると、この方法論は今後も何度も使われると思われる。このサイトは大邱地下鉄放火事件と平常化バイアスという用語を覚えておけばみつけることができるので、心のどこかにとどめておくといいかもしれない。

なおあちこちの掲示板で執拗に「そんな情報を書くとパニックになる」を連呼する人がいますが、それへの反論としては以下がよいかと思います

「フランス大使館が、そういった「パニックを起こすような内容」をホームページに載せるのは、幼稚園児じゃないのだからそのぐらいみんな判断できるし、大きなお世話ということでしょう。」

もっと短く言うなら

「そんなんでパニックおこすのは幼稚園児ぐらいだから、大きなお世話じゃボケ」

2. へ理屈の連打:「解決策を示せないなら情報を書くな」 etc

以下はmixi東北関東大震災地震コミュニティという所で放射能について情報交換していたトピックです(削除されたものを復元しました) 。特にTazという人の発言に特に注目してください。

このTazという人が様々な詭弁のテクニックを使用しています。よく使うのが、このフレーズです。

>では避難範囲、避難方法、ガソリンの入手方法、
>公共交通機関のルートなどの具体的な提案をしてください。

この詭弁の矛盾が238番目の発言で分かりやすく説明されています。

>回避方法がないと情報伝達をしてはいけないということをまず立証してください。

一行で反論できるへ理屈ですが、放射能漏れなどの緊急時に使うと、情報の拡散を半日ぐらいは止めることができます。この反論方法を記憶の片隅にでもとどめておいてもいいかもしれません。このわかりやすい反論は、このトピックを管理者が削除した大きな原因であるとも思われます。

こうした簡単に反論できる単純な「へ理屈」の連打は、選挙前日の2chなどでも多くみかけます(2日後でおかしい事に気がついても手遅れだからです)。

管理人に後で記事を削除してもらえる場合にはもっと簡単です。この例のように好き放題なことを言って圧力を加えた後に反論される前に(反論を誰かが見る前に)証拠を残さず記事の削除を行うことができます。しかしこのような証拠の隠滅は簡単に復元できます。方法は後述します。

3.ミリやマイクロなどの単位ごまかし

mixi東北関東大震災地震コミュニティはmixi内で、この地震を扱う最大人数のコミュニティのようです。大人数が見ているだけあって様々な煽動詭弁方法を見る事ができました。前述の詭弁で圧力を与える事で、様々な発言を自主削除等に追い込むことができるようです。この圧力を加えられた情報というのはどんな情報だったのでしょうか。様々な情報が圧力を受けましたが特に注目したいのは、放射能の大きさと健康被害の関係そしてミリ、マイクロなどの単位の情報です。このミリ、マイクロなどの単位をつかったごまかし報道については以下が指摘されています。

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-dd27.html
テレビ朝日は400ミリシーベルト放射線濃度を4万マイクロシーベルトと報道したが、40万マイクロシーベルトの誤りである。私は直ちにテレビ朝日に誤りを指摘する電話を入れたが、テレビ朝日は訂正を放送しなかった。

前述のトピックの削除直前のバックアップ
http://d.hatena.ne.jp/mytestdone/files/httpmixi.jpview_bbs.plid%3D60775740-comm_id%3D5522501.html
の478番目の発言でこれを指摘しています。おそらくこれもトピックが削除された原因の1つではないかと考えられます。

4. コミュニティ破壊

これはmixiでは以前からよく見られていた現象です。mixiだけでなく2chや個人掲示板などでも見たことがあります。

地震などの何か大きな事件が起きると、必ずその情報をまとめる掲示板やWikiなどが事件から数日以内に作られます。例えば、児童ポルノ法、海外エロゲー規制、レイパーランチ事件、国籍基本法改正など様々な事件でそのようなまとめサイトやコミュニティが作られました。

まとめサイトは、最初いろいろな人が作ります。しかしなぜか他のサイトがネガキャン等で消えていって数日で1か所に集積されるようになります。そのネガキャンとしては例えばこのなものが見られます。以下は現在進行のものです。

手繋ぎ隊とかmixiは池沼ばっかりでワロタwww
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=60819395&comment_count=259&comm_id=44741

手繋ぎ隊()のマジキチ日記
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=60866063&comm_id=44741

【手を繋ごうプロジェクト】に対して一部で批判の意見が挙がったので、コミュ名を【手を繋ごうプロジェクト】から【自分たちが「今」出来ること】に変更しました。
http://mixi.jp/view_community.pl?from=activity&id=5523260&&mhome=1

http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=60816635&comm_id=5523260&page=all

mixi 管理人乗っ取り で検索すると他の似たような事例を見つけることができます。似た現象は、まとめWikiの管理人争いにも見られます。

共通する流れはだいたいこのようになっています。
  • 事件などで助け合おうと思って集まった人達が、情報交換の場所(掲示板など)を作ります。
  • その掲示板やmixiのコミュニティに荒らしが現れます
  • (荒らしが執拗すぎる等で)管理人が何か不手際を起こします
  • 不手際を起こさない場合は個人攻撃が行われます。

例:

  • 結果的にネガキャンされなかった掲示板だけが残り(助け合う人の集まりでネガキャンが起きること自体が不自然なのですが)、ある特定の情報以外を書き込むと(今回の地震の場合は政府発表以外の情報)管理人に削除されるこのような掲示板がだけが残ります

http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=60794894&comment_count=68&comm_id=44741
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=60761973&comm_id=5522501



証拠の復元:

前述のへ理屈の連打は簡単に反論されてしまうため、後で管理人に削除されてしまうことが非常に多いです。そのため証拠が残らないのですが、管理人に削除された過去ログは以下で復元することができます。キャッシュの上書きに注意しさえすれば簡単です。

google chormeの場合、削除されたトピックはこの方法で復元することができます。
http://blog.livedoor.jp/r_c_3/archives/50694668.html
めんどくさそうに見えますがやってみると10分ほどで復元できます。もしスレッドや過去トピックの削除が行われたら復元に挑戦してみましょう。

firefoxなど他のブラウザでも

firefox cache 復元

で検索するとキャッシュからの過去ログ復元方法が出てきます。

firefoxの場合
http://www.xucker.jpn.org/pc/firefox/cacheviewer.html
を使うと良いようです。キャッシュの上書きを防ぐためにネットワークを切断してから、右クリック保存をすると良いようです(私が確実に復元の検証しているのははgoogle chormeだけですので念の為に補足します)