手間をかけた脱google
お手軽な脱googleの方法が2chに載っている
http://www4.atwiki.jp/nogoogle
しかし最近の超高性能スパイウェアやウィルス
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20120313_518351.html
への対抗策を考えると、このお手軽な方法だけではかなり不安だ。
そこで脱googleを
手間をかけて
してみることにした。
初めに断っておくと自分はセキュリティの専門家ではない。しかし知識なし金なしで手間だけをかけて何処までできるか試した結果を以下にまとめていく(すべてフリーソフトだけだ)。
- 手間をかけると言ってもここで紹介する方法の実体はリチャード・ストールマンが徹底してやっていること http://cpplover.blogspot.com/2012/01/blog-post_14.html を手抜きする方法だったりする
ここであげた環境は慣れてない人だと作るのに1カ月ぐらいかかるだろうと思う(処理が終わるのに一晩かかるなど待ち時間が非常に多い)。しかし一度作ってしまったら後はUbuntu Linuxなどと同じように快適に使う事ができる。一部使い慣れるまでに1週間ほど訓練の必要なものもあるが慣れてしまえば、これなしでは生活できないぐらいに便利だ。
ちなみに
手間をかけずにお金をかけるなら、これを買うという選択肢もある
http://cpplover.blogspot.com/2012/01/blog-post_14.html
http://freedomincluded.com/
http://ubuntuforums.org/showthread.php?t=984532
手間も金もかけたくないという人は
自分のパソコンのディスクの空いた場所にFreeBSDをインストールして使ってみましょう。安心度がかなり変わります。それでもインストールにUbuntuの3倍ぐらいの手間はかかるけど。ただしFreeBSDは動かないソフトもかなりあります。
パソコン
かなり手間がかかる作業をすることになる。どうせならこの手間のかかった環境を常に持ち歩くために13インチぐらいのノートパソコンで64bitOSが動くCPUのパソコンをお勧めしたい。32bitパソコンの場合は検索エンジンを自分で動かすのはあきらめよう。デフォルトでWindowsが入っているはずだが、これは
消さない
でおく。以下にあげた環境はパソコンによってはハイバーネートなどで不具合を起こすことがたまにある。保険のために消さないで残しておこう。(自分はまだ一回しか起動したことないけど)
OS
OSはGentoo LinuxかFreeBSDを使う。このOSは全てのソフトをソースコードからコンパイルして作り直すことができる。なのでウィルス等の侵入する余地がほぼなくなる。
どちらも試したがインストールはFreeBSDの方が楽だ。しかしFreeBSDは動かないソフトが多い(特に検索エンジンYaCyが動かないのは痛い)。一方Gentoo Linuxはインストールするだけで1日潰れることを覚悟しよう(FreeBSDは数時間で終わる)。このめんどくさい作業を後回しにしてとにかく使いたいと言う人にはSabayon Linuxをお勧めする。インストールは数時間で終わる。Sabayon Linuxは後からGentoo Linuxに変える方法がある
http://wiki.sabayonlinux.org/index.php?title=HOWTO:_Safely_mix_Entropy_and_Portage
自分はSabayonをインストールしてから気が向いたときに少しづつGentooに変えていって2カ月ぐらいかけてGenntooにした(全てコンパイルできるようにした)
- ここに書いた方法をもっと簡単にできるCalculate Linuxというのがあるそうだ http://www.calculate-linux.org 自分で試してないのでリンクだけを置いておく
OSインストール手順
Ubuntu LinuxのCDとSabayon Linux(またはFreeBSD)のDVDを焼く。最初にUbuntuをWindowsパーティションを縮小する方法でインストールする。後でUbuntuは上書きして消すのでパスワードとかは適当でよい。その後にUbuntuの入っていた領域に目的のOSを上書きでインストールする。インストール方法はgooで検索したらいっぱい出てくるのでその通りにするとよい。
SabanyonでなくてGenntooかFreeBSDをインストールした場合はXとgnome2をインストールする。(KDEも試したがあまりお勧めしたくない) やりかたはgnome gentoo とかで検索すれば出てくるからその通りするだけ
日本語入力はSKKを使おう
キーロガーが仕込まれやすい日本語入力にはSKKを使おう。使い慣れるのに1週間ぐらいかかるかもしれないが慣れれば非常に快適だ。処理が軽い(単純な処理しかしてない)ので何か仕込まれたら処理が重くなって一発で分かる安心感もある。
emacsの中に住んでみよう(これは必須ではなくオプションです)
脱googleを徹底するにはソースが公開されているものだけで全てを行う必要がある。フリーソフトで便利に生活するための真髄はマウスを一切使わないでキーボードだけで全ての操作をすることにある。マウス使うならMacやWindowsとかの方がはるかに便利だ。そしてキーボードだけで全ての操作をする究極がemacsです。
- このマウスを使わないというのがどういうことなのかはFirefoxにkeySnail https://github.com/mooz/keysnail/wiki/keysnail-japanese というアドオンを入れると体験できる。興味のある人はウェブブラウズをマウスを使わないでやるということを一度体験してみるといい。
自宅サーバを作る際にも便利なので慣れて損はない。
詳しくはルビキチ先生のブログにいっぱい書いてある
http://d.hatena.ne.jp/rubikitch/
最後の総仕上げ
全部準備が整ったら最後にこのコマンドを打ち込みましょう。(こんなめんどくさい環境を作る目的は運用がこのコマンドだけで出来るからです。)
インストールされているソフトウェアを全部ソースコードから作り直してくれます。これで怪しいスパイウェアの心配がなくなる。(心配な人はカーネル再構築もやりましょう。)ちなみに全部の処理が終わるまでに3日ぐらいかかります。これを月に一回やればかなり安心です。
脱gmail 自宅サーバーを作ろう
古いパソコンが余っているならそれにGentooかFreeBSDを入れて自宅サーバーを作ってみよう。そしてメールサーバーを動かしましょう。postfix dovecotで検索するとやり方が出てくるからその通りにするだけです。お勧めはimapサーバー上で迷惑メールの自動分類をpopfileで行うことです。gmailよりもはるかに便利です。
自分の検索エンジンを作る
メモリーが8Gぐらいの最近のパソコンだと検索エンジンYaCyを動かすことができる。詳しい方法はここ
http://humming.dip.jp/cgi-bin/oddmuse.pl/YaCy
http://humming.dip.jp/yacy/yacy_v0.99_20111103_7834-gomoku1.tar.gz
(やることは展開してstart.shを実行するだけだけど)
動かした当初は検索データがないので動作は非常に遅い。しかし1カ月ぐらい待つとP2Pネットワークから必要な検索データをダウンロードし終わって使える速度になる。本格的に使おうとするとP2P上にある検索データだけでは足りないので自分で検索データの追加を作ることになると思う(クロールというメニューからできる)。しかし例えば阿修羅掲示板を全部とりこむのに1カ月ぐらいかかるので、使えるようになるまでさらに1カ月以上待つことになる。ただしこの手間はYaCyを使ってP2Pネットワークでデータ共有している人が増えると数週間ぐらいに短くできると思う。なのでYaCyを使う人がもっと増えないかと思っている。
ちなみに英語の検索エンジンを無理やり日本語化しているので、例えば
「悪徳商法マニアックス」
を検索したい場合は
悪徳 (半角スペース)商法 (半角スペース)マニアックス
と英文みたいに単語を半角スペースで分けないと認識してくれないので注意
YaCyの他にもフリーソフトの検索エンジンは沢山ある
http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_search_engines
しかし日本語に対応したものは少ない。
- hyperestraier http://fallabs.com/hyperestraier/ はYaCyよりも高性能な可能性がある。自分で使って確認したわけではないのでリンクのみ置いておく
dump restoreに慣れよう
この作るのがめんどくさい環境を新しいパソコンに簡単にコピーする方法がある。それがdump restoreだ。検索すれば方法が出てくる。「こんなめんどくさいこと2度とするの嫌」と思う人がほとんどだろうと思うから、2度としないですむdump restoreを一度体験してみよう。